芸術祭10月大歌舞伎 観劇記
【歌舞伎座】
§玉三郎丈配役§
・「羽衣」 天女
・「牡丹燈籠」 お峰 10月18日観劇
今月は予定がはっきりしなかった<昼の部>は何とか時間が取れた『羽衣』を一幕見で、
<夜の部>は一等席を確保しての観劇をして参りました。
季節外れの『牡丹燈籠』が芸術祭にふさわしいか否かは甚だ疑問ながら(!?)
その感想なぞを少々、書き連ねてみます。
<昼の部>
『羽衣』
歌舞伎座における上演は初めてとなった『羽衣』ですが、
舞台がやけに広すぎるように思ったのは上から俯瞰する形で見ているからでしょうか……。
能舞台に沿った作品を出発としている舞台に、歌舞伎座はどうやっても大きいのかもしれません。
玉三郎さんの優雅な天女の舞を見ながら、
…役者方のオーラが分散してしまうのは、何と残念なことだろう… といった気持ちになりました。
それでも楚々とした美しさが損なわれていない点には拍手を送りたいと思います。
また、ちょうどお隣に座った皆さんが海外の観光客の方々で、
”Do you knouw this story?” と尋ねられたので、以下のような
幼稚園児にも満たない英語力のお恥ずかしさながらご説明しました ^_^;
The angel(Tennyo) who got down in the beach
out of the heaven has forgotten her robe on a pine.
When the Hakuryu of the fisherman finds it and was going to take it home,
Tennyo who noticed that she forgot her robe.
She entreat him "Please wants me to return it".
Because Hakuryu granted the wish and returned it,
she was pleased very much.
And returned to the heaven while dancing.
それでも何とか通じるんだから(!?)、
(…実際にどこまで理解していただけたかは甚だ疑問ではあるが!?…)
臆せず、会話に挑戦することはとても大切ですよね~ (*^_^*)
玉三郎さんのことを、”He is the most famous KABUKI actor.”とご説明したので(!?)、
天女は特に一生懸命見て下さったようで
観劇後、”The costume is very beautiful!” と、衣装の美しさにとても感動されていました。
語学はわからなくとも舞台は人の視覚にも感性にも訴える力を持ち、
素晴らしさはしっかりと伝わっていくことを再認識して
…芸術は国境を越える…と言われる所以を見た思いがしました。
別れ際、ロビーに置かれているチラシを差し上げるととても喜んで下さり、
”Have a nice day!” と手を振って下さいました。
料金も手頃で、上演時間も程よい一幕見席には数多くの海外の方々が観劇にいらしていますが
舞踊劇ならまだしも、<夜の部>の『牡丹燈篭』のような歌舞伎狂言になってしまうと
質問を受けた場合、自分も観劇しながら演目の概要を説明するのは非常に難しいと思います。
(『牡丹燈籠』 で幽霊から貰った小判をお峰が腰を抜かしながら数える場面で
…「チュー・チュー・タコカイナ…」=「ヒー・フー・ミー・ヨー…」 ながら
「チュー・チュー・タコカイナ…」の面白さを、どう伝えればいいのか!?… なんて
考えただけでも難しすぎるもの~~ぉ (^_-)-☆ )
海外の方に向けに英語版のチラシ程度は用意する等、
興行側も少しはサービスを考えてもいいんじゃないか…… とも思わされた一幕見です。
(…一幕見用の英語版イヤホンガイドを格安で本格導入すべきですよね!…)
<夜の部>
『牡丹燈籠』
…秋も深まる季節に怪談話でもなかろうに… と思わなくもないながら(!?)
(…怪談だからではなく、雨の日など空気の冷たさで寒くなりそうですものね!…)
先月とは大きく異なり、気世話物のしっかり女房役の玉三郎さんは
人情味たっぷりな仁左衛門さんとの息もピッタリで、大いに笑える舞台です。
元々、文学座上演の為に書き下ろされた台本らしく台詞の多さには観客が圧倒される感じがして
…覚えるだけでも一苦労だろう… と思う程ですがお二人とも楽しそうに演じていらっしゃいました。
ただ、前半の貧乏暮らしのお峰を演じる玉三郎さんは全くの
「男女(おとこおんな)」に私の目には映ってしまい、
… どんな役者さんが演じられても … でしょうけど、
もう少し何とかならないもの!?… と … (@_@。。。 …
今の玉三郎さんの肌の状態や体格で長屋のおかみさんの顔の作りや
体の線がはっきりと出る浴衣は、かなり、男性を如実に見せてしまうようです!?。
(…まあ、格好もヘチマもない(!?) 役柄なので、
リアルと言えば非常にリアルではあるんですけれど…!?…)
お芝居自体は爆笑続きの中に、重いテーマを持っています。
貧しくとも夫婦仲良く肩寄せ合っていた長屋暮らしから
幽霊に百両をもらったことで有頂天にもなり、事業も成功させて裕福になってみると
亭主は浮気をし始めて夫婦仲がギクシャクしてしまい
「どっちが幸せか不幸せかわからない……」と呟くお峰の姿に
人間の醜さや悲しさの実相が垣間見えたように思ったのは、果たして私だけでしょうか……。
強欲な知恵を絞るお峰とそれに簡単に乗ってしまった仲蔵や
不義密通の上に殺人まで犯した源三郎・お国が味わう因果応報の悲劇とも相(あい)まって
三遊亭円朝さんによる落語でも語られる作品だけに一つの風刺が奥深い教訓となっています。
深く考えさせられる人生の命題です。
『奴道成寺』
道成寺ものの中でも狂言師・左近が踊る舞台はまた違った趣があります。
安珍・清姫の恋の悲劇が舞台の中でも物語化されている(左近が物語として踊っている)
『奴道場寺』は、素直に舞台の華やかさを楽しめる気持ちがします。
特におかめ・ひょっとこ・お大尽の3つのお面を使い分ける見せ場は
踊り巧者な三津五郎さんの実力を十分に見せていました。
この舞台で玉三郎さんのお弟子さんである玉雪さん、
功一さんの名代昇進のご挨拶もあった上、
昨年の 『二人道場寺』 に続いて、またまた手拭いを手に出来たこともあり(!?) 、
とても楽しめた舞台です。
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コメント
少しご無沙汰しておりました。
歌舞伎に行かれたんですね~相変わらず羨ましいです。
でも玉三郎さんが男女に見える舞台ってどんな舞台?
興味そそられる~(笑)
外国の方に羽衣を英語で説明されたのは立派!
英語が通じていてもいなくてもよ(爆)
ナーコさんの親切は十分伝わって玉三郎さんをじっくり見てくださったんだと思います!
では失礼いってますでしょうか。だったらごめんなさ~い
でもやっぱり尊敬しちゃうわ。ナーコさんの親切に。
投稿 優美 | 2007年10月27日 (土) 22時32分
ナーコさんの流暢な英語に感動よ~!!
あ、嫌味じゃないですから!!
本気で拍手いたしますm(__)m
男女に見えた玉三郎さんを一目見たかったわ
次回はきっと観劇しないと。
高麗屋と共演してくださると行くんですけれどね。
ご期待申し上げますわ
投稿 macoblue | 2007年11月 3日 (土) 14時37分